随分前に、カウンセリングにあったら便利なツールとして、顎模型のことを記事にしました。
もちろんなくてもカウンセリングはできますが、
あるといざという時に助かるツールかと思います。
私が愛用しているのはニッシンさんの顎模型で、置いている医院も多いと思います。
3万円と少々値ははりますが、その価値は十分にあると個人的には思っています。

さて、では皆さん、顎模型を一体どのように使うのでしょうか?
TBIの時に使用したり、欠損部分を再現してインプラントなどの話をしたり。
色々と活用場面はあると思いますが、
私はほぼほぼフルマウスのカウンセリングの際に使用しています。
「こう使え」という正解はないので色々ある使い方の一つとして参考になればと思います。

私が思う顎模型最大の利点は「理想的な咬合状態をしている」という点だと思っています。
この点を活かす最強の相棒はマルモでしょう。
今の患者さんの咬合状態を分かりやすく見せられるマルモは顎模型との相性抜群です。
これらを比較することで、フルマウスの意識が上がっていきます。

例えば切端咬合の患者さんに、「上下の前歯の間は2〜3mmくらいが正常なんです」
と言っても、人にもよりますがなかなかピンときません。
なぜなら、正解の状態を知らないから。
今まで不自由なく暮らしてきているわけなので、
今の口腔内の写真だけを見せられてもなかなか理解が難しいものなんです。
そこでマルモと顎模型を使います。
マルモによる「現状の咬合」と顎模型による「咬合の正解」の比較をすることで、
自身の口腔内との乖離をしっかり理解していただけます。
顎模型を100点とするなら自分は何点の噛み合わせなのか?
「上下の前歯の間はこのくらいが正しいんですよ」
「本来なら臼歯はこの位置にあって欲しいですが、あなたはここですよね?」
など、正解との差が大きいほど治療が必要なんだという意識にもなりやすいですよね。

更に顎模型の素晴らしい点は、「咬合崩壊の再現が可能」という点も挙げられます。
顎模型の大臼歯を全て抜き大臼歯部分を上下から押して思いきり噛み合わせると、
前歯が広がって出っ歯やすきっ歯になります。
大臼歯に本来かかる力が前歯にかかっているという再現で
「こんな力が日常的にかかったら前歯なんて壊れますよね」
という話がしやすくなります。
奥歯がないことが前歯喪失に繋がるなんてほとんどの方は思ってもいないので、
言い方は悪いですがびびらせることができます。
応用で、欠損がなくとも例えば「不正咬合は欠損と同じように他の歯へのダメージが強い」という風に話すこともできます。
実際に顎模型なしでも話すこと自体は可能ですが、やはり物を使って再現ができると理解度がまるで変わりますね!

他にも使い方はありますので、またご紹介できたらと思います。
ご覧いただきありがとうございます。

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