日々様々なご質問をいただいておりますが、その中でも多い一つが「カウンセリングルームについて」です。
「カウンセリングルームがある=良い医院」だと思っていませんか?
結論から言います。中途半端な状態であれば、カウンセリングルームは逆効果になることもあります。
よくあるのが、スタッフルームをそのまま使ってるケースや、院長室とカウンセリングルームを兼ねているケース。
これらは特に注意が必要です。
昼食の匂い。本が積まれている。机が汚い。
スタッフが自由に片付けることができず、結果として煩雑な状態のままカウンセリングを行っているケースも少なくありません。
この状態で大事な治療の話をしても、患者さんは集中できる訳もありません。
それどころか、当然ながら不安や不信感を無意識に感じています。
「話の内容」以前に、「環境」で負けているのです。

カウンセリングは「情報提供」ではありません。
大袈裟ではなく、患者さんにとっては「人生の意思決定」とも言えると思います。
数十万円、場合によっては100万円以上。
期間も長く、生活にも影響します。
この意思決定をする場が、雑多な空間で良いはずがありません。
人は環境から無意識に影響を受けます。
散らかった空間では、思考も浅くなりますし、当然ながら不安も増幅されます。
逆に整った空間では、安心感が生まれます。
冷静に判断できる状態になります。
つまり、環境は「判断の質」を左右するんです。

これ、実際に私も経験しています。
とある医院さん、スタッフルームをカウンセリングルームとしても活用し始めました。
ハンガーにかけた大量の私服、冷蔵庫、電子レンジ、すぐ後ろでは洗濯機が轟音を鳴らして回っており、カウンセリング中でも洗濯物を取るためにスタッフが入ってくる。
すると、患者さんもなかなか集中できません。
ところが、スタッフルームを別に設け、全ての物をどかした日から、明らかに患者さんの反応が変わりました。
話に集中できているんです。
同じ内容を話したとしても、環境が違うだけで結果が変わります。
(ビフォーアフターの写真を撮っておけばよかったと、院長先生と悔やみました!)

煩雑な部屋では、決まらない。
整った部屋では、決まる。
これは誇張ではありません、明確に差が出ます。
患者さんの中で「この医院に任せていいか」という評価が、無意識に行われているからです。
空間は、そのまま医院の価値として認識されます。
部屋が雑=医院も雑、こう判断されても不思議ではありません。
環境はブランディングそのものです。
カウンセリングの天敵は、当たり前ですが「話を聞いてもらえないこと」です。
どんなに良い話でも、聞いてくれなければ意味がありません。
逆に言えば、話に集中してもらえたら何とでもなるんです。

では、煩雑なカウンセリングルームとチェアサイドでは、どちらが契約率は良いのか。
はっきり言います。チェアサイドの方が遥かに良いです。理由はシンプル、まだ「医療の延長線」にあるからです。
器具もあり、診療の流れの中にあるため、患者さんの認識(医療空間)もブレません。
「治療の話をしている」という前提が保たれます。
一方で、雑多なカウンセリングルームは中途半端です。
医療空間でもなく、プライベート空間でもない。
結果、違和感だけが残ります。
この違和感が、契約のブレーキになります。
チェア枠を空けて生産性を上げる意味では確かに有効ですが、「自費率を上げるツール」としては機能していないのです。

特別な設備は不要、重要なのは3つです。
①視覚的ノイズがない
②清潔感がある
③落ち着いて話せる
ここで大切なのは「高級感」ではありません。「安心感」です。
豪華な内装や高価な家具は必須ではありません。むしろ過剰な高級感は、距離を生むこともあります。
患者さんが求めているのは、安心して話せる空間です。
物が少ない。余計な情報が入らない。視線が散らない。これだけで、患者さんの集中力は大きく変わります。
プロポーズを雑多な空間でされますか?
一生に関わる大切なタイミング、それに見合う空間で行われますよね?

さらに重要なのが「意味づけ」です。
その部屋が何のための空間なのか。
患者さんに伝わっていますか。
ただの空き部屋では意味がありません。
「ここは大切な話をする場所です」という空気が必要です。
例えば、
・照明が柔らかい
・音が静か
・整理されている
これらは全て、「ここは特別な空間だ」と無意識に伝えています。
環境は言葉以上に強いメッセージを持ちます

多くの医院が見落としているのはここです。
トークを磨く。資料を作る。価格設計をする。
それらはもちろん重要ですが、それ以前の土台が崩れています。
まず整えるべきは空間です。
すぐにできる改善としては、
・不要な物を撤去する
・本や書類を見えない場所に置く
・私物を排除する
・机の上を空にする
・空気清浄機など、臭いに気をつける(アロマは苦手な香りもあるので非推奨)
これだけでも印象は大きく変わります。
完璧を目指す必要はなく、「余計なものを減らす」だけでも十分です。
カウンセリングは、環境で半分決まると言っても過言ではありません。
それくらい影響は大きいので、軽視しないことです。

いかがでしょうか。
カウンセリングルームは「あるかどうか」ではなく、「どう使われているか」が全てです。
せっかく場所を用意しても、中途半端な状態であれば、逆効果になることもあります。
それでは非常に勿体無いです。
患者さんが落ち着いて意思決定できる環境を整えること。
それが契約率向上の本質です。
個人がどれだけ頑張っても限界があります。
決して人だけの問題ではないということを知っておいてください!
いつもご覧いただきありがとうございます。

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