本日は、既存のスタッフさんにTCとしてカウンセリングを任せていきたいケースについて、お話しします。
こちらは適性があるなと思い打診をしても、「無理です!」「できません!」などと言われたことありませんか?
「業務が増えて面倒」という感じならまだしも、拒否気味なのは何故なのか考えたことはあるでしょうか?
今回は「拒否の本音と建前」を深掘りします。

①知識が足りていない
実はこれ、一番少ない理由です。
本当に知識不足だけなら、「勉強すればいいですか?」「何から学べばいいですか?」という質問になります。
「絶対に無理」は学習拒否ではなく感情拒否です。

②経験が足りていない
これも本音ではないことが多いですね。経験不足を理由にする人は、本当はこう思っています。
「失敗したら、今の立場を失うかもしれない」
つまり経験不足の発言=リスク回避です。

③責任を背負うのが怖い
これ、かなり多いです!TC業務の本質としてあるのは、「金額を伝える」「判断を促す」「患者の今後の人生に関わり影響する」です。
「断られたらどうしよう」ではなく「自分の説明で誰かの人生が左右されるのが怖い」という感情があります。
優しい人ほど、ここで止まります。

④院内ポジションが変わる恐怖
「先生・他スタッフとの距離」「患者との関係性」「妬み・期待・視線」が変わるのではと感じてしまいます。今の「安全な立ち位置」を失う不安。これは能力ではなく、環境ストレスへの恐怖です。

⑤自費=売り込みだという思い込み
これはTC未経験者に非常に多い印象です。
自費=営業=押し売り=嫌われる=変な口コミを書かれる、といった負のイメージの連鎖ですね。
TCの本質(選択肢提示・意思決定支援)を知らない、職種イメージの誤解によるものです。

⑥評価されるのが怖い
できなければ「向いてない」、成果が出れば「もっとやれ」と言われるイメージ、なかなか払拭が難しいですね。
だから最初から「無理」と言って、評価の土俵に上がらず、拒否反応を示します。

⑦結果が評価に反映されるのか
評価をされるのが怖い一方で、結果を出した時に正当な評価を受けられるかも気にされます。
「仕事なんだからやりなさい」だけでは、もはや今の時代は通用しません。
「それ、私の仕事ですか?」と、既存の業務以上に増えることを極端に嫌います。(誰だって嫌ですよね!)
冒頭の「面倒臭い」の延長上です。
業務や責任が増えるなら、それなりの対価が必要です。手当なのか、評価査定をするのか、いずれにせよ、そのあたりも煮詰めて一緒に伝えなければ、「やりたくない」と思われても当然と言えます。

⑧失敗したときに守ってもらえない不安
これ、最も口に出しにくい理由ですが、かなりウェイトを占めていて重要だと思っています。
もし患者トラブルになったら?
間違った伝え方をしてしまったら?
その時に院長は守ってくれるのか?
責任だけ押し付けられないか?
こういった不安は、言わないだけで心の中では渦巻いています。
これに関しては、完全に日々の信用・信頼の積み重ねです。
日常茶飯事で責任の所在を追求するような医院では、「はいやります!」とはなりませんよね。
この心理的安全性がないと、人は「絶対に無理」と言います。

「絶対に無理」「できません」とはっきり言う人は、「自信がない」のではなく、 「自分を守るために“無理”と言っている」のです。
例えば、①②は理由として使いやすいだけで、本丸は「責任」「立場の変化」「評価」「人間関係」そして「いざという時守られるかどうか」です。
このタイプに対して「できるようになるよ」「教えるよ」は逆効果なので絶対に言わないようにしましょう!
これらの反応が出た時、見るべきは「個人の適正・能力」ではありません。
見るべきポイントは、「医院側の育成設計」です。
・TCを守る設計になっているか
・失敗OKの空気があるか
・院長が前に出る覚悟があるか
つまり、
「TCが育たない医院」ではなく
「TCが怖くて育てられない構造」

これは今回のケースだけでなく、様々なケースでも言えることだと思います。
「責任感を持って業務に臨むこと」と「全ての責任を負う」ことはイコールではありません。
それを、普段の院長や医院の様子からジャッジしているのです。
患者さんの心を動かす前に、まずスタッフの心を動かすことが重要です。
役割を与えるのであれば、今一度仕組みや設計、在り方も見直してみてはいかがでしょうか?

↓公式Instagramで読む↓

その他ブログ・お役立ち情報は以下