最近は何かと「フリーランス」のワードを聞くことが増えてきており、今までと働き方が大きく変わってきています。
ご存知の通り、個人事業主やフリーランスの扱いは労働者ではありません。
そのため、個人事業主やフリーランスは社会保険ではなく、国民健康保険(以下国保)と国民年金になるというデメリットがあります。
金額もそうですが、補償が全く違います。
国民年金は一律なので安くはなるかもしれませんが、将来貰える年金額は大幅に下がります。(元々期待もないかもしれませんが…)
国保は単純に支払額が増えます。(私も正直、負担の大きさを実感しました)
そして先述の通り、扱いとしては労働者ではないので、傷病手当や育休手当ももちろんありません。
いざ、個人事業主やフリーランスになったならわかると思います。
国保の支払いの重さを。
そして、如何に今まで加入していた社会保険が手厚かったかを。
そこに追い討ちをかけるように、こんな通告が先日ありました。
令和8年3月18日、厚生労働省からの通達です。
内容は「法人役員である個人事業主等の社会保険の取扱いを明確化し被保険者として扱わない」というものです。
これ、ほとんどの方は関係ないですが、実際に関係している人からするとかなり大きな影響が出る可能性があります。
分かりにくいと思いますので、詳細を説明します。
前述の通り、国保や国民年金は支払額に対して補償面では大きな差があります。
そのため、フリーランスの方は一度はこう思ったことがあるはずです。
「社会保険に入りたい」と。
実は、それを可能とし、生業としているサービスがあるんです。それは、「自社の役員にさせ、社会保険をかけ(被保険者になる)、それ以上の報酬を徴収する」というもの。
個人事業主だけど雇われている風に見せかける、ということですね。
賃金を限りなく低く設定し、最低限の社会保険をかけてもらいます。その企業には、その額よりも多い金額をこちらは報酬として支払うのです。結果として、国保を支払うより安く、手厚い補償が手に入ります。
察しの良い方はもうお気づきですね。
勤務実態がないのに社会保険をかけるのは制度上問題と判断される可能性が元々ありました。抜け道と不正は紙一重です。そんな中、こうしたスキームが増えたことで、今回の通達に発展したんですね。
これ、何が怖いって、遡り請求されます。
本来支払わなければならなかった保険料を遡って請求されるんです。
これは相当額になると思われます。
どこまで遡りされるかは分かりませんが、場合によっては大きな経済的負担になります。
つまり、一見安く見えているだけで、結果的にリスクを先送りしている構造だったんです。
個人事業主・フリーランスに限らず真っ当に払うのが当然ですが、それでも国保・国民年金の補償が少ないデメリットは事実。
では、どうすればいいのか?
収入に応じて色々選択肢はあるかもしれませんが、がっつり働いていくならやはり法人化でしょう。
法人と自身で社会保険料は折半になりますが、社長である自身の感覚としては「二重で取られている」と思うかもしれません。国保の支払いと同等、それ以上に感じられると思います。
しかし、そこはやはり社会保険ですのでその手厚さは有り難いと思います。
また、法人化のメリットは私はそこではないと思っています。
私が思う法人化の最大のメリットは税率もそうですが、「経費の幅が増えること」です。
個人事業ではできなかった支出も経費にできる可能性があります。
経費にできるということは税金を減らせるということ。
先ほどの社会保険も経費なので、同じ金額を支払うなら法人の方がお得です。
結局何が言いたいかというと、本気でフリーランスをするなら、会社の方が信用もありますし法人化までちゃんと視野に入れておいた方がいいよ、ということです。(もちろん収入や環境によるので絶対ではありません)
このご時世なので仕方ないと思いますが、「あなたもできるよ!」みたいに簡単にそそのかす人が多すぎる気がします。
で、そうやってフリーランスをやり出したはいいものの、この辺りのことを理解していないから後で支払いに困るのです。
すぐ近くで輝いているフリーランスに憧れるのも理解できます。ですが、裏側は結構泥臭かったりします。成功されているフリーランスの方も、裏では相当な努力をされていて、それを見せていないだけです。
ちなみにですが、私は勤務時代よりも今の方がはるかに働いています。
週6日以上働き、寝る時間を削ることもザラです。どんな風に見えているかはわかりませんが、決して楽して簡単にやっているわけではありません。
アヒルの水かきです。
経営者でも労働者でもない立ち位置のフリーランス。この働き方がすべて悪いわけではありませんが、実態を伴っていないケースが増えているのも事実であり、それが「フリーランス=質が悪い」という思考に繋がってしまいます。(先述のサービスのようなグレー行
為を許容するフリーランスに依頼したい事業者はいません。)
誤解なきようお伝えしますが、私はフリーランスを反対しているわけではありません。これからの時代の働き方として、寧ろ良いとすら思っています。
ですが、それは裏の努力を忘れないことが前提です。「自由に働きたい」ももちろん理解
できるのですが、自由と責任は表裏一体。現実はなかなか厳しいです。
言葉の響きほど楽に自由にできるわけでは決してないことは知っておいてください。
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