「郊外と都心部では契約率や契約単価に違いはありますか?」
このご質問は本当に多いですね。
開業する上でも、開業してからでも
気になるところだと思います。
私はマーケティングは専門ではありませんのであくまでも個人的な見解です。
結論から申しますと、私が思うにですが、自費契約率・単価についてはやはり地域性は関係すると思いますし、無視できない要素だと思っています。

実際、「同じインプラント提案でも、
都心だとすんなり通るのに郊外では渋られる……」
そんな経験談もよくお聞きします。
近年の調査・業界統計をひもとくと、都市圏クリニックの自費構成比は平均20〜22%、
一方で郊外・地方の個人開業では14〜15%前後という傾向なんだそうです。
もちろんこれは保険メインの医院も含めてですので一概に正しい数値とは言えませんが、全体の平均値として一つの指標にはなるでしょう。

ではなぜ、地域差が出てくるのかと言うと、決して単純なものではなく、複合的な理由でこの結果となっていると思います。
一つは可処分所得の差と審美ニーズです。
高収入層が集まる都心部では「QOL向上」系治療の優先度が高く、価格より効果と時短を重視する傾向にあると思います。
郊外の方が、時間をかけてゆっくりする、そんなイメージありますよね?
逆に都心部ではセカセカと忙しない、時間に追われるイメージがあると思います。
時間をお金で買い、さらには「費用対効果」をシビアに見ます。
仕事マインド、と言った方がわかりやすいですね。

そしてそういった層は、情報収集に長けています。
SNS・Web広告を通じたセルフリサーチ比率が都心部の方が高い、つまり患者側の事前知識が深いという統計があります。
こうなってくると、情報としては都心部の方がやはり洗練されています。
なぜなら、「競合が多いから」です。
人口に対しての歯科医院の密度が高すぎるため、ブランディングに重きを置き、見せ方も秀逸です。
広告の打ち出し方一つでもかなり工夫している印象で、ニーズに響き、治療の価値がストレートに届きます。

個人的にはもう一つ、重要なポイントがあります。
それは「カウンセリングシステム」です。
都心部の医院では、最初から自費の提案をするシステムが多く、逆に郊外の医院ではまず治療をし、病状回復後に自費の提案をしていることが多いように感じます。
(あくまでも私が感じるところです)
これは賛否両論だと思います。
しっかり信頼値を高めてから提案をする、それも正しく、決して間違いではありません。
ただ、その治療で満足してしまい、「あ、もう保険で大丈夫です」になりやすいのもやはり事実です。

自費契約率の高い医院の特徴として、「初診カウンセリングに時間をとっている」というのがあります。
私の推奨は最低30分。
都心部では医院が多すぎるので、患者さんが医院を選ぶ基準もシビアです。
まずは不安や希望など、患者さんが思っていることを吐き出させる時間が必要です。
しっかり話を聞き、その上で検査をし、だからこそ自費の提案が刺さります。
最近の都心部で開業される医院さんの多くはこういったパターンが多く、
「こんなに話をしてくれる医院は初めてです」
という感動となり、契約率に一役買っています。

これらから私が思う地域差とは、「患者さんが価値を理解できる設計ができているか」に尽きると思います。
ニーズに対しての訴求、ニーズを更に引き出す場、感動を与えるカウンセリング。
確かに可処分所得など、どうしようもない差があるのは事実です。
しかし、その地域性だから意味がないと決めつけてしまうのは勿体無いです。
郊外でも、自費契約率が7割8割超えの医院があるのも事実ですし、
逆に都心部でも保険メインの医院は山ほどあります。

間違いなく、地域差はあります。
ですが、やれることもあります。
その差を埋めることも可能だと思います。
郊外でも、患者さんが価値を理解できる設計を行えば、自費率は確実に伸びます。
何なら、最近は郊外で成功されている医院さんも多いです。
競合の少なさももちろんですが、そういった医院は、SNSでもHPでもかなり力を入れていますし、また、カウンセリングもしっかり行なっています。
地域差を言い訳にしてしまうということは移転せざるを得ないわけですので・・・
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